可愛いワイヤレスイヤホンを選ぶときは、飾りがケース側に付いているのか、耳に着ける本体側に付いているのかを先に決めると早い。本体に飾りを載せる機種は、その飾りが耳の外に出ていなければ見えないので、耳道を塞がない形にほぼ自動的に決まるからだ。EARSOLEの3機種でも、装飾が本体側にあるのは1機種だけで、それはシリコンのイヤーピースを使わないクリップ式だった。
可愛さが出る場所は、ケースか、耳に着く本体か
3機種を並べると、可愛さの置き場所が3通りに分かれる。ケースの外形で見せるか、ケースの素材で見せるか、イヤホン本体に載せるか。この3択が、そのまま装着形状の選択になっている。
Mood Spinnerはケースの外形で見せるタイプ。赤い透明ラメのシェルに黒いクマ耳が付き、前面の青いパネルに表情が描かれている。このパネルは手で回すと絵柄が変わる物理パネルで、残量や通知を表示する画面ではない、と商品ページが明記している。バッグに下げられるループと、外から見えるUSB-Cポートが付く。中に入る本体は黒でコンパクトなカナル型なので、装着中は普通のイヤホンに見え、可愛さはケースを開けるときと持ち歩くときに出る。
Glowはケースの素材そのもので見せるタイプ。半透明の「クイックサンド」ケースで、傾けるたびに光が流れて見える。仕上げは青紫系のBlu Rayと、暖色のOrange Lightの2つ。本体はステム付きのオープンフィットで、耳の入口に置く形になる。
Butterflyだけが、装飾をイヤホン本体に載せている。透明なカット面の羽を持つシルバーのクリスタル調バタフライがポッドの上に立ち、光沢のあるローズゴールドのポッドを、淡いピンクのCブリッジが耳の外周に留める。商品ページの表現を借りれば、ガジェットというよりイヤーカフに近い見え方だ。ここが分かれ目で、飾りを本体に載せる以上、その飾りは耳の外に出ていなければ見えない。だからシリコンのイヤーピースを使わず、耳道を塞がないクリップ式になる。

逆に言えば、ケース側に可愛さを置いた2機種は、耳に着ける側の形を自由に選べる。Mood Spinnerがカナル型、Glowがオープンフィットと分かれているのはそのためだ。かわいいワイヤレスイヤホンを探していて、着けている間も見せたいのか、持ち歩くときに見せたいのかがはっきりすると、候補はそこで半分になる。
可愛いワイヤレスイヤホンの仕様欄を、6項目18マスで数える
見た目から入るときに実際に困るのは、書いてあることではなく書いていないことだ。そこで、機種選びでよく使う6項目——Bluetoothのバージョン、コーデック、騒音処理、防水等級、電池、イヤーピースのサイズ——を3機種に当てはめ、18マスを一つずつ見ていった。
具体的な数値や規格名で埋まっていたのは2マスだけだった。GlowのBluetooth 5.4と、同じくGlowの電池の種類であるリチウムポリマーである。性質がはっきり書かれていたのが4マス。Mood Spinnerは「ノイズキャンセリングの記載はない」と「防水性能は表示していない」を自分から書いており、Butterflyは「ANCもパッシブな密閉もない」と書き、GlowのAIノイズキャンセリングは通話向けで耳に届く音は打ち消さないと明記されている。イヤーピースのサイズが最初から該当しないのが2マス。残る10マスが空欄だった。
この「空欄」と「ないと明記」は、同じ扱いにしないほうがいい。ないと書いてあれば、そこは判断できる。空欄は、本当にないのか単に書き漏れているのかが読み手には分からないので、ないものとして扱うしかない。18マス中10マスが空欄という比率は、見た目にコストを割いた機種を見るときの前提にしておくといい。
国内はiPhoneを使う人が多いので、AACに対応しているかを気にする人は多い。そのAACも、標準的なSBCも、高ビットレートのLDACも、3機種の掲載仕様にコーデック名は一つも出てこない。2台同時待ち受けのマルチポイントも、映像と音のずれを抑える低遅延モードも同じく項目がない。GlowのBluetooth 5.4については、これは電波の規格を指すもので専用アプリや特別な設定を要求するものではない、と商品ページ自身が書き添えている。
注意:3機種ともIPX4やIPX5といった防水等級の記載がないので、汗をかく運動や雨の日を前提にした使い方は想定しないほうがいい。Mood Spinnerの商品ページは、ケースを水に近づけないこと、防水性能を表示していないことをはっきり書いている。
| 見る項目 | Mood Spinner($26.99/約4,200円) | Glow($27.99/約4,300円) | Butterfly($36.99/約5,700円) |
|---|---|---|---|
| Bluetoothバージョン | 記載なし | 5.4 | 記載なし |
| コーデック(AAC・SBC・LDACなど) | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
| 騒音処理 | ノイズキャンセリングの記載はないと明記。静けさはカナル型の装着から | 通話向けのAIノイズキャンセリング。耳に届く音は打ち消さないと明記 | ANCもパッシブな密閉もないと明記。外の音は入る |
| 防水等級(IPX4・IPX5など) | 等級は表示していないと明記。ケースを水に近づけないよう案内 | 記載なし | 記載なし |
| 電池(再生時間・mAh) | 記載なし | 種類はリチウムポリマー。時間もmAhも記載なし | 記載なし |
| イヤーピースのサイズ(S/M/L) | 記載なし(カナル型) | 該当なし(イヤーピースを使わない) | 該当なし(イヤーピースを使わない) |
| 装着形状 | コンパクトなカナル型 | オープンフィット、ステム型 | オープンイヤーのクリップオン、Cブリッジ |
| 充電端子 | USB-C(ケース) | USB Type-C(ケース) | 記載なし(同色の充電ケースが付属) |
| 色 | 赤の透明ラメシェル、青の表情パネル、黒の本体 | Blu Ray(青紫)/Orange Light | Rose Pink |
耳を塞ぐかどうかは、見た目より先に効く
飾りの位置で候補が絞れたら、次は耳のほうの話になる。ここは可愛さと関係なく、体との相性で決まる。

Butterflyは、淡いピンクのCブリッジが耳の外周を挟む形だ。耳の上からかけるのではなく耳のふちに沿って回り込むので、メガネのつるとは違う場所を使う、と商品ページは説明している。イヤリングについては、小さなスタッドなら共存しやすく、大ぶりのフープは位置をずらす必要があるかもしれない、という書き方だ。シリコンのイヤーピースを使わないため耳道への圧迫はなく、密閉するタイプだと午後には耳が痛くなるという人には現実的な選択肢になる。挟む力が合わずにつままれるような感覚が出たときは、クリップを耳のふちの柔らかい中ほどにずらすとよい、と商品ページ自身が案内している。
Glowのオープンフィットは、イヤーピースで塞がない代わりに外の音がそのまま入る。商品ページは、強い遮音や低音のための深い密閉が欲しいならシリコンイヤーピースのカナル型のほうが向く、と自分で書いている。電車やジムで静けさが欲しい人には向かない、という意味になる。
Mood Spinnerだけがカナル型で、耳道に差し込む形だ。電子的な処理の記載はないので、静けさがあるとすればイヤーピースの物理的な密閉から来る。ただしイヤーピースのサイズ展開は掲載されていないため、自分の耳に合うサイズが同梱されている前提では選べない。合わせたい人は、手持ちのイヤーピースで調整する余地を見ておいたほうがいい。
耳を塞ぐのが苦手かどうかは、可愛さより先に効いてくる条件だ。クリップ式や耳を塞がない形をまとめて見たいときは、オープンイヤー・クリップオンイヤホンから入ると、形状で並べて比べられる。
円に直すといくらか、取り寄せる前に見ておくこと
国内でこの種の製品を探すと、1,000円台の実用品、3,000〜5,000円のコスパ帯、10,000円前後の中級機、30,000円を超える上位機、という並びになる。EARSOLEの3機種は執筆時点の表示価格で$26.99・$27.99・$36.99。1ドル155円で換算すると、およそ4,200円・4,300円・5,700円だ。前の2つはコスパ帯のちょうど真ん中、Butterflyはその上限あたりに入る。表示はUSDなので、円換算額は決済時のレートで動く。

この帯で外装にコストを割いた機種は、その分だけ仕様欄が薄くなりやすい。先の18マスで空欄が並んだのは、そういうことだ。ANCやLDACが要件に入っているなら、この帯ではなく中級機以上を見るほうが早い。飾りそのものが買う理由なら、どこが空欄かを把握したうえで選べば、届いてから食い違いにくい。
贈り物として考えるなら、Butterflyの商品ページは、すでにイヤホンを持っている相手に対しても身につけるものを足す形になる、という位置づけをしている。誕生日のほか、新生活の3〜4月や、大型セールの多い11月あたりは探す人が増える時期だ。渡す場面では箱を開けた瞬間に伝わるかどうかが効くので、ケース外形のMood Spinnerや、ケース素材で見せるGlowも同じくらい強い。
海外からの発送になるので、注文前に2点だけ触れておく。ひとつは技適マークで、3機種の商品ページには記載がない。国内でBluetooth機器を使うときに確認される表示なので、気になる場合は購入前に販売元へ問い合わせてほしい。記載がないことと取得していないことは同じではないが、記事の側で取得済みと書くこともできない。もうひとつは税金で、個人輸入では課税価格の合計が1万円以下なら関税と消費税がかからない扱いがあるとされる。3機種はいずれも1台あたりそのラインを下回るが、まとめ買いや送料で合計は動くので、境目に近いときは税関と配送業者の案内を直接確認してほしい。送料を含む最終的な支払額は、全商品一覧から各商品ページに入ると確認できる。
可愛さで選ぶときに迷いやすいところ
着けているときも飾りは見えますか
機種による。Butterflyは飾りがイヤホン本体側にあるので、装着中もバタフライとローズゴールドのポッドが耳の外に見える。Mood Spinnerは可愛さがケース側にあり、耳に入るのは黒のコンパクトな本体なので、離れて見ると普通のイヤホンだ。Glowも同じくケースの素材が主役で、光が流れて見えるのは机の上に置いたときやバッグから出したときになる。
カナル型とクリップ式で、耳が痛くなりにくいのはどちらですか
掲載内容から言えるのは形の違いまでで、痛みの出方は耳の形と装着時間による。Butterflyはシリコンのイヤーピースを使わず耳道への圧迫がないと書かれており、密閉するタイプで午後につらくなる人向けの選択肢として説明されている。Mood Spinnerのカナル型は耳道に差し込む形で、サイズ展開の記載がない。合わないと感じたときの調整の余地は、クリップ式のほうが大きい。
「AIノイズキャンセリング」はANCと同じですか
同じではない。GlowのAIノイズキャンセリングは通話中の自分の声を整えるための処理で、耳に届く音は打ち消さないと商品ページが明記している。一般にENCと呼ばれる、マイク側の処理にあたるものだ。耳に届く音を消すANCの記載は3機種のどこにもなく、Mood Spinnerはノイズキャンセリングの記載自体がなく、Butterflyはオープンイヤーのため密閉もANCもないと書かれている。
見た目から入るときの、見る順番
- 着けている間も見せたいなら、飾りが本体側にあるButterfly。耳道を塞がないぶん、外の音は入る。
- 持ち歩きと机の上で見せたいなら、ケース外形のMood Spinnerか、ケース素材のGlow。耳に着ける側は普通のイヤホンとして選べる。
- 密閉されるのが苦手なら、オープンフィットのGlowかクリップ式のButterfly。3機種のうちカナル型はMood Spinnerだけになる。
- ANC・コーデック・防水等級・再生時間のどれかが要件なら、18マスの空欄を思い出して、この価格帯の外を見る。
いずれも商品ページの掲載内容から読める範囲の判断で、当店の実測に基づくものではない。同じ順番で他の機種も見ていきたいときは、普段使いワイヤレスイヤホンで、飾りの位置と装着形状、そして空欄がどこにあるかを並べて確認できる。
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